『おへそがえる・ごん』

赤羽末吉の自作絵本『おへそがえる・ごん』は、おへそを押すと口から雲が出るかえるの「ごん」が、友だちになった少年「けん」やへびの「どん」と旅をする長編物語絵本です。ちひろ美術館・東京で開催中の展覧会にて、原画を展示しています。

少年けんの父を探す旅の途中、化け物や山賊を相手に活躍する「ごん」の姿は、絵巻「鳥獣戯画」に登場するかえるに想を得ながら、ユーモラスかつ痛快です。手にする耳かきのような道具もごんの必需品なのですが、どのように使うのか、絵本もぜひ読んでみてください。

赤羽末吉 『おへそがえる・ごん①ぽんこつやまの ぽんたとこんたの巻』(福音館書店)より 1986年

「もっともっと子供の心を開放したい、理屈ぬきで楽しませたい」と語った、赤羽末吉の作品の魅力は、大人の心もとらえてしまいます。

◆生誕111年 赤羽末吉展 日本美術へのとびら 
2021年9月26日まで開催中です。
同時開催:ちひろの花鳥風月
https://chihiro.jp/tokyo/exhibitions/

▽関連イベント(いずれもオンライン開催)
2021年8月22日(日)15:00~16:30
赤羽研三×茂乃 夫婦対談
「父・赤羽末吉を語る」
https://chihiro.jp/tokyo/events/26122/

2021年8月23日(月)15:00~16:30
斎藤惇夫×赤羽茂乃 対談
「赤羽末吉よもやま話」
https://chihiro.jp/tokyo/events/59382/

(K.R.)

展示室2 『おへそがえる・ごん』

展示室2 ほかに『そら、にげろ』『鬼のうで』(偕成社)の原画を展示中です。