刊行50周年『おふろでちゃぷちゃぷ』

出版から今年で50年のロングセラー絵本『おふろでちゃぷちゃぷ』(松谷みよ子・文 いわさきちひろ・絵 童心社 1970年)に使われた作品を、現在、ちひろ美術館・東京で展示しています。

おふろでちゃぷちゃぷ

出版部数200万部を超えて今なお読み継がれているこの絵本は、あかちゃんにこそ本当のものを与えたいという熱意から生まれたあかちゃん絵本シリーズの一冊です。

「その辺に赤ちゃんなんかいると自分のひざの上に置いておきたい。親はどうしてもさわらずにはいられないものじゃないかしら。」と語ったちひろが描く作品は、その観察力とデッサン力に加え、母親の実感と慈しみに満ちています。

いわさきちひろ はだかんぼ『おふろでちゃぷちゃぷ』(童心社)より 1970年

『おふろでちゃぷちゃぷ』の原画のほか、育児書やポスターのために描いた作品もあわせて展示しています。指や目の表情やしぐさ、身体つきから月齢の異なるあかちゃんを描き分けたいわさきちひろ。ちひろの子どもに注がれたまなざしが感じられる展覧会です。

いわさきちひろ おふろに入るあひると子ども『おふろでちゃぷちゃぷ』(童心社)より 1970年

◆子どもの心を見つめて いわさきちひろ展
2021年1月31日(日)まで

◆ちひろ美術館・東京 年末年始休館
12月28日(月)~2021年1月1日(金)

(K.R.)