2021年 支援会員証 絵柄投票結果発表!

2021年に10年目を迎えるちひろ美術館の支援会員制度。この度、初の試みとして、会員証の絵柄を決める会員投票を行いました。みなさまから寄せられたちひろ作品への思いのなかから、一部をご紹介します(順不同)。

1位となった「指人形で遊ぶ子どもたち」(1966年)から順にご覧ください。
(ちひろ美術館の支援会員制度についてはこちら

いわさきちひろ 指人形で遊ぶ子どもたち 1966年

・パッと見て、子どもが何人もいる作品を選びました。特に左から2番目の男の子の躍動感が好きです(栗原真知子さま)

・子どもたちの表情がとってもかわいいので(佐藤律子さま)

・コロナ禍で子どもたちが集まって遊ぶ機会がなくなってしまいました。来年は、元気に明るい笑い声と安心できる日常が戻ってくることを願い、この作品を選びました(下野戸亜弓さま)

・子どもたちそれぞれの個性が描かれていて、見ていてやさしく楽しい気持ちになります(貝原美樹子さま)

・6人の子どもが思い思いに指人形で遊び、お話をつくろうとしているようで、楽しいです。左端の子は笛を吹き、盛り上げようとしています。右端の子は手足だけが見え、いっしょになりたいようすが見えます。今はコロナで離ればなれなので、次の年を期待する絵だと思います(匿名希望)

・今年はどの県も地域も、コロナの影響で子どもたちの元気のいい遊び声、笑い声が消えてしまいました。コロナの感染恐怖が消え去り、前のように子どもたちが楽しめる情景を託し、この絵柄に投票します(七条正継さま)

・子どもたちが集まって遊ぶことが難しい状況が続いていますので、この作品がいいと思いました(澤良世さま)

・子どもたちのあどけないようすが目にやきつきます(倉科嘉夫さま)

・2020年、日々いろいろなことがありますが、いつの時代も子どもたちの目の輝き、笑顔、そしてパワーに心が微笑み、元気をもらって癒されます。寂しいとき、辛いときなどに、やさしい気持ちになれます。僕がホッとする1枚です(武川雅和さま)

・それぞれの子どもの表情が気に入りました。最近は外で遊ぶ子どもが少なく、スマホやゲームに夢中で本もあまり読まない子が多いのではないでしょうか(樫田攻さま)

・子どもたちが大勢で楽しそうだから(倉科泰仁さま)

いわさきちひろ 夜の国で青い鳥をつかまえるチルチルとミチル『あおいとり』(講談社)より 1969年

・だれもが想像だにしなかった日々のなかで、「青い鳥」を探しに行く、チルチルとミチルに自分たちの姿を見る思いです。3.11などで知ったはずの”普通の日々の繰り返し”のありがたさを再確認したい。世界中の食べられない子どもたち、ひいては生きとし生けるものの幸せを切に願って……(川端弘子さま)

・今年はコロナで始まり、いつ終わるともわからない1年となりました。その次の年には子どもたちがのびのびと青い鳥(夢)を見つける旅に出られる年にしたいなと思いました(山下昭美さま)

・世間がコロナ禍で暗くなっている時代に、幸せを求めるこの絵が合うと思う(奥村俊博さま)

・2021年が、青い鳥で幸せな年になれますように!の願いを込めて(坂田佳美さま)

・“いつの時代になっても、夢(青い鳥)をつかまえるために、努力していきたい。そして、夢をかなえたい“、そんな思いを込めて・・・(上野誠治さま)

・直感で決めました(むらせまいこさま)

・どの絵にも個人的に思い出があり、好きな絵ばかりです。でも今なおコロナ禍のなかにあり、終息が見えず、不安を抱えている人も多いと思い、来年はみんなの元へ青い鳥が訪れ幸せを実感できる日々になりますようにと願いを込めました。明日を生きる子どもたちの瞳の輝きが消えず、ちひろの心が受け継がれていくよう心から祈ります(中俣澄子さま)

・「チルチルとミチル」は子どものころワクワクして読み、結末で幸せな気持ちになったことを覚えています。今、世界中がコロナでコミュニケーションが制約され、平和や環境などへの不安で揺れるなか、身近な日々を見直してみると、幸福への種があることに気づかされます。時間があって立ち止まるチャンスをもらったから見えてきた大切なこと、思いがけなく発見した幸福。子どもたちも大人も”幸せの青い鳥”を見いだせる目と心と智恵があれば気づけることってたくさんありますね。ちひろさんのこの作品は、青い鳥へのチルチルとミチルのあこがれが、あふれていて大好きです。夢への思いを託したい絵です(佐藤博子さま)

いわさきちひろ 赤い毛糸帽の女の子『ゆきのひのたんじょうび』(至光社)より 1972年

・『ちひろBOX』でも一位になるなど高い人気を誇っている(匿名希望)

・娘の小さいときにそっくり。その娘も家を離れてもうすぐ8年になります。大好きな赤い毛糸帽の女の子の絵を見て娘の小さいときを懐かしんでいます(田口弘美さま)

・赤い帽子と白い雪が対照的でいいですね。会員証の絵柄としても、はっきりしていて、なくさずずっと使えるのがいいと思いました(森義行さま)

・私はいわさきちひろさんが大好きで、この絵はまさにちひろちゃんで、とにかく大好きです(石井鈴子さま)

・今年はコロナ禍で世の中全体が厳しい状況のなか、色のない世界が続き、このあたたかい赤い毛糸帽の女の子に和みます。ほっとさせてもらいました(このハンカチも持っています)。来年はよい年になるように、祈りながら!!(岩間登美子さま)

・雪の降るなか、帽子と手袋がとてもあたたかく「かわいいでしょ、見て見て」と今にも声が聞こえてきそうで、大好きな絵のひとつです(匿名希望)

・この絵が大好きだった親友が今年7月に亡くなりました。遠く離れた地で病に向き合い、前向きに生きていました。今年3月で仕事を定年退職になるのを待って、彼女が住む地でゆっくりいっしょに過ごす予定を互いに楽しみにしていました。ところがこの状況で叶わず、無念でなりません。30年近く前、彼女の結婚式の参列者に渡されたこの作品の引き出物。ほっこりの幸せをわかち合いたい気持ちだったのでしょう(匿名希望)

いわさきちひろ かけてくる3人の子ども 1960年代

・手をつなぎながらかけてくる子どもの姿がとてもかわいいです(金子治代さま)

・子どもの活動的な動きが白黒写真時代を思い出させます(後藤忠昭さま)

・初めて見る絵。モノクロの会員証もよいと思うし、商品化もして欲しい(田中美恵子さま)

・日本の四季の豊かな移ろいのなかで、日常の家庭に寄り添う目線のあたたかさに共感いたしております。モノクローム(絵柄)に、幼いころに戦争を体験した世代として記憶の断片をたぐり寄せながらも、よい思い出があふれてまいります。世界の子どもたちが想像できる環境と芸術創作を通してみんな仲良く幸せでありますことを心より願っております。そして困難な時代にあるときこそ人間は自然に対して謙虚であらねばならないと思うのです(長束早希子さま)

・今にも飛び出してきそうな躍動感あふれる子どもたちの姿と、今までの会員証にはないモノクロの絵が素敵なので、あえて選びました(垣東広美さま)

・カラー作品でなくとも、元気な子どもたちのようす、ちひろさんの絵の魅力がよく伝わるため(秋吉順子さま)

・モノクロの作品は珍しく、私は好きです。この作品は子どもたちの姿に勢いがあり、いいなと思います(伊藤澄子さま)

・コロナ禍で、子どもたちの行動は制限されています。子どもたちが、元気にのびのびと手をつないで駆けまわる…… そんな姿を一日でも早く見ることができますように。また、辛く悲しい〝虐待〟ということばも聞かずに済みますように!子どもたちが 笑顔で元気でいてくれたら、大人たちも、日本も、世界中の人々も、みんな元気でいられます(種山正子さま)

いわさきちひろ おつむてんてん 1971年

・絵がかわいいから。また、今年赤ちゃんが生まれるので(星祐樹さま)

・ちひろさんの作品は、見た瞬間に物語があふれ出てきて、じっと見入ってしまうことが多いのですが、この、おつむてんてんには 物語がありません。ただ ただ ひたすら 愛おしいだけです(関根栄子さま)

・いかにもちひろさんという感じで好きな絵(土田忠敬さま)

・支援会員制度10年目とのこと。”初心にかえる”、”初めの一歩”、”未来へつなぐ”、”愛あふれて”。これからの大切なことをたくさん語りかけてくれる”おつむてんてん”を選びます(相澤裕子さま)

・この絵を見ると娘ふたりや3人の孫の幼いころを思い出します。孫は男の子ばかりですが、この”赤ちゃん”の絵は、そのときの自分の気持ちで娘に見えたり孫に見えたりします(石原民子さま)

・描かれているのはあかちゃんだけですが、あかちゃんが見つめる先には同じしぐさのお母さんがいて、とても心あたたまる”母子の絵”だと思います。大好きな作品のひとつです(中村紀寿さま)

いわさきちひろ ぶどうを持つ少女 1973年

・ちひろさんの絵のなかで一番思い出のある作品です(匿名希望)

・描かれた子どもたちが正面を向いている作品が多いなかで、「ぶどうを持つ少女」は横向きの作品だからです。そして春夏秋冬のいずれの季節も問わないため、ほかの支援会員の方がいつ更新しても、会員証として、とても似合う作品だと思いました(菊地淳一さま)

・子どもたちに注がれるちひろさんの目はすべて愛に満ちています。この絵は色が同系色でまとめられ、手からこぼれ落ちそうなブドウが喜びをあらわしていると感じています。他の絵と同様に平和の尊さを伝えてくれています(田畑裕子さま)

・また気兼ねなく旅に出られるようになったら、長野に行ってぶどうを食べたり安曇野のちひろ美術館にも行きたいです(喜村奈津子さま)

・昨年亡くなった母の、約2年前の誕生日にプレゼントしたタペストリーの絵です。長年入園した特養のベッドの枕元に飾らせていただきました。胃ろうをしていて飲食できない母に誕生日のお祝いとして大好きだったいわさきちひろさんの絵を購入しました(伊藤昭彦さま)

いわさきちひろ はなぐるま 1967年

・今年、新型コロナウィルス感染拡大防止のために、さまざまなイベントが中止や延期を余儀なくされ、子どもたちにとっても我慢の一年となりました。2021年は明るく元気な年となることを願って、「はなぐるま」を選びました(大城真知子さま)

・2021年が、子どもたちにとって心に花いっぱい咲きほこる年でありますよう願っております(上村真澄さま)

・男の子と女の子、兄弟かな?無邪気な気持ちを忘れず、大人になっても仲良く、いつまでも幸せでいてほしい、というちひろさんの願いを感じました(矢野真樹さま)

・ちひろさんの絵はすべて好きですが、植物観察が趣味の私は、この作品を選びました。花の色ひとつとってもとても不思議です。人のための色ではないからこそ、なのでしょうか、とても癒されます。ちひろさんの植物の絵からは本物と同じ癒しを感じます(岡本育子さま)

・今年は室内での生活が多く、気持ちも重くなりがちでしたが、今年の始めに「はなぐるま」がお手紙といっしょに届きました。花が心を和ませてくれました。今もカレンダーの端っこに「はなぐるま」があります(近藤景子さま)

・「はなぐるま」を毎日見ながら生活しております。心に花を満たしながら生きています(近藤美紀さま)

いわさきちひろ わらびを持つ少女『あかまんまとうげ』(童心社)より 1972年

・子どもがいない私ですが、子どもが大好きです。女の子が、自分の小さいころに似ている気がして……「お帰りなさい」っていって、ぎゅっとしてあげたい。大好きな作品で玄関に飾っています(田村恵子さま)

・野の花が好きです。ちひろさんの色が春をうたっているようで心地よいです(田丸尚美さま)

・野の花の名を幼い頃父母から教わりました。散歩に行くたびに摘んで小さな花束にして、小さな瓶に飾りました。ふたりの娘たちにも野の花の名前をつけました。夏生まれの長女は「のばら」、春生まれの次女は「すみれ」です。「わらびを持つ少女」か「バラ飾りの帽子の少女」で迷いました。ふたつの絵には「ばら」と「すみれ」が描かれているのですもの。”野の花の名前をつけし吾子二人 ゆっくりと歩む それぞれの道”(中村由美さま)

・髪飾りをして、ちょっとおすましの少女……でも、凛とした眼差しに芯の強さ、エネルギーを感じます。私の干支でもある2021年。女性がもっと活躍できる年となりますように願いを込めて(川田和子さま)

いわさきちひろ 小鳥と少女『ことりのくるひ』(至光社)より 1971年

・顔がアップの会員証を持ってみたい(伊藤幸一さま)

・小鳥が好きなので。ちひろらしい作品を選びました(杉本敦志さま)

・私が「小鳥と少女」を選んだのは、これが至光社の国際版絵本シリーズ『ことりのくるひ』の表紙を飾る作品だからです。この本に出合ったときはちょうど新卒で、印刷会社に勤務し始めたころでした。それまで本づくりの過程で印刷部門が脚光を浴びることはあまりなかったと思いますが、この本では最後のページに「この本をつくったひとたち」という項目があり、編集・発行者だけでなく、レタッチや写植など現場の担当者名まで入っていたことにとても驚いたことを記憶しています。多くの関係者の思いが詰まった絵本なのだと読み手に伝わり、それが小さな子どもたちが手に取る絵本だというこを考えると、さらに意味深いものを感じました。頭に乗ってくれた小鳥に驚き、女の子が息をつめてじっとしているところがかわいいです(河野のり子さま)

いわさきちひろ ぶどうとふたりの子ども 1964年頃

・ふたりの子どもたちの手が高い位置にあり、上を見上げていることから前向きなイメージと、一番カラフルで明るいイメージを感じました(中島洋平さま)

・ぶどうのグリーンがいちばんはじめに目に飛び込んできた(渡部恵子さま)

・こんなに日焼けした子どもはちひろさんの絵であまり見たことがないのと、ぶどうがみずみずしく美味しそうでよいなと思いました(匿名希望)

・色のリズムが楽しく、あまり見る機会がない絵なので新鮮です。見ていると、どこか、ブドウの甘い香りが口に広がってくるようです(匿名希望)

いわさきちひろ こげ茶色の帽子の少女 1970年代前半

・女の子の絵柄がとても可愛い(吉田勝彦さま)

・『窓ぎわのトットちゃん』が出版されたのが1981年で、2021年が40周年にあたります。支援会員制度もちょうど10周年を迎える節目にあたります。コロナの時代になってさまざまな変化が起こっていますが、子どもたちの未来をよりよいものにすることは、どんな時代でも同じだと思います。そんな願いをこめつつ投票しました(山口剛さま)

・ちひろさんの絵のなかに出てくる子どもたちみんなみんな明日への希望を心に持って生きている……なかでもこの少女はしっかり前を見据えたまなざしと姿勢をくずさないすわり方、好きです(大木義子さま)

いわさきちひろ 風船と舞い上がる少年『あかいふうせん』(偕成社)より 1968年

・直感で選びました。大好きな絵ですし、空への広がりが感じられて気持ちも広がっていくように思います(匿名希望)

・少年の絵がいいと思った(小学生の男子の母のため)、風船の色がカラフルで美しい(匿名希望)

・どの作品も好きなので迷いましたが、今年はコロナ禍で大変な年でしたので!!2021年は明るく向上してほしいと願い、この作品を選びました。(山口文枝さま)

いわさきちひろ 赤い花を持つ少女 1969年

・赤い花が印象的ですが、実は女の子がいるのは一面の菜の花畑なのかも、と思うとうきうきして想像がふくらむ、素敵な作品です。会員証はいつもお財布に入れています。2021年が、お財布をひらくたびに想像力がふくらみ、楽しさを味わえるような年になるよう願いをこめて(生沼章江さま)

・2021年は、一番明るいイメージの色合いがよいと思い、選びました。絵本『あかちゃんのくるひ』のイメージで新しい”環境”に戸惑いながら成長する女の子は、今の私たちに何か光をくれる気がします(伊藤利香さま)

いわさきちひろ バラ飾りの帽子の少女 1971年

・どれもすばらしい絵ばかりで、ひとつに決めるなんてとてもできない……と悩みつつ、帽子の圧倒的な存在感と、背景の色合いとの調和が美しいところにいつも心惹かれる絵です。この帽子の材質はビロードかな、なにかな、手触りまで感じられるように思います。帽子やお洋服もおしゃれなものがお好きだったというちひろさんならではの1枚なのですね。あーでもやはりどの絵もすばらしいです(涙)(匿名希望)

・カラフルな絵が多かったので、ちょっとシックに。とはいえどれもかわいくてひとつに決めるのは至難の業でした。どれになってもいいです笑(加藤麻弥さま)

いわさきちひろ チューリップとあかちゃん 1971年

・この絵を見るとついつい「平和」ということについて思いが飛んでしまう(渕脇文雄さま)

・はるまちがお、な、チューリップとあかちゃんのさまに、今の私たちの希望を重ねて(石田ゆう子さま)

いわさきちひろ あかちゃんのくるひ 『あかちゃんのくるひ』(至光社)表紙 1969年

・新しい弟か妹が来る日の少女の複雑な表情。見た瞬間に目が離せなくなりました(匿名希望)

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みなさまから寄せられた投票理由やあたたかなメッセージに、スタッフ一同、とても勇気づけられました。心より感謝申し上げます。また来年も絵柄投票を行いますので、ぜひふるってご参加ください!

(N.Y.)