ちひろの猫たち

本日、2022年2月22日は、にゃおにゃんにゃん…、猫の鳴き声が聞こえてくるかのようですね。

ちひろは、子どものころから結婚するまでの間ずっと猫を飼っていました。名前は、八千代、おさき、リリー、タンポポ、バモ、オバーモ。
ちひろの作品には、よく見ると猫がさりげなく描かれているものが数多くあります。それぞれに性格が異なるかのように見え、やわらかであたたかな猫の重みまで感じさせます。暮しのなかで、猫はいつの間にかそばにいて、心通わせる存在であることをちひろ自身がよく知っていたからかもしれません。

この作品では、春の陽気に舞う蝶や花びらを、少女と猫が追っています。猫だけがこちらに気づいた瞬間がとらえられ、猫と目があったように感じます。

*ちひろ美術館・東京は、2022年1月17日(月)~3月11日(金)まで、館内整備のため冬期休館中です。

◆次回展のご案内
2022年3月12日(土)~6月19日(日)
幼い日に見た夢 いわさきちひろ展
ちひろ美術館コレクション エリック・カールとアメリカの絵本画家たち
https://chihiro.jp/tokyo/exhibitions/

(K.R.)

いわさきちひろ 「はるを つまんで」 1964年