ちひろとスキー

冬季五輪が盛り上がっていますね。みなさまもウィンタースポーツは楽しまれますか?

ちひろはスポーツも得意で、冬には毎年のようにスキーを楽しんでいました。昭和初期の女学生時代に、リフトなど昇降機のないゲレンデに慣れ親しんでいたちひろは、その後もリフトのないスキー場へ通い続け、雪山を自ら登っては滑っていました。

ひとり息子の猛は、家族でゲレンデを遥か下に林を抜け、誰もいない雪上に山を見ながらとる昼食は最高だったと回想し、日が傾き帰途につくとき、ちひろは動物の足跡の面白さや、雪の色の変化、移ろう空の美しさをおしえてくれたといいます。
雪山を愛し、さまざまな雪を描きわけたちひろにとって、スキーは滑るためだけではなく、雪山に身を置く喜びそのものでもありました。

*ちひろ美術館・東京は、2022年1月17日(月)~3月11日(金)まで、館内整備のため冬期休館中です。

◆次回展のご案内
2022年3月12日(土)~6月19日(日)
幼い日に見た夢 いわさきちひろ展
ちひろ美術館コレクション エリック・カールとアメリカの絵本画家たち
https://chihiro.jp/tokyo/exhibitions/

(K.R.)

いわさきちひろ スキーをする子ども 1973年