「ちひろ美術館セレクション 2010→2021 日本の絵本展」出展絵本のご紹介⑤

『つきよのふたり』

井上洋介・作 小峰書店 2015年刊

月明かりに照らしだされて、なかよしの「ふたり」が、次々と登場します。電信柱と煙突、ダンゴムシとブランコ……。川辺や野原や公園に宵闇が迫ると、哀感の漂う抒情的な世界が広がります。月夜をとらえた伸びやかな筆致には、物いわぬものへ向けられた画家のあたたかなまなざしが感じられます。

ちひろ美術館・東京にて開催中の「ちひろ美術館セレクション 2010→2021 日本の絵本展」。2010年代以後を象徴する日本の絵本30冊が一堂に会する本展にあわせて、出展絵本を会期中毎週ご紹介していきます(作家五十音順)。展覧会とあわせて、お楽しみください。

◆2023年10月7日(土)~2024年1月14日(日)
ちひろ美術館セレクション 2010→2021 日本の絵本展
いわさきちひろ やさしさと美しさと