ちひろのことばを紹介します⑥
童画は、けしてただの文の説明であってはならないと思う。
その絵は、文で表現されたのと、まったくちがった面からの、
独立したひとつのたいせつな芸術だと思うからです。
―いわさきちひろ 1964年
ちひろの生前、子ども向けの本の挿し絵や絵本のための絵を芸術として扱う人は多くありませんでした。
しかし、ちひろは童画がもつ力を信じて、子どものための絵の世界で、自身の表現を磨き続けました。
なかでもアンデルセンの童話は、同じ物語をくりかえし題材にしながらも、描くたびに工夫することを楽しんでいました。
1952年には、夫善明に宛てた手紙にこんなことばも残しています。
「空想や夢を描いても、それが子供の小さな心に眞実をめざめさせ、この世を強く正しく生きてゆく原動力になるのなら、それこそ真実のリアリズム藝術といえますでしょう。」
◆現在開催中のちひろ展では、ちひろが生前に遺したことばと絵を合わせて展示し、ちひろの人物像や創作の軌跡を紹介しています。こちらでも、その一部をご紹介します。
◆5/15(金)~7/20(月・祝)初夏の展覧会
いわさきちひろ「とても素朴なんだけれど たいせつなもの、それが絵本の中にはあるんです。」
〈同時開催〉ちひろ美術館コレクション 魔法の絵本=絵本の魔法

ことば:「童画とわたし」より「なかよしだより」(講談社)

いわさきちひろ 船を見つめる人魚姫『にんぎょひめ』(偕成社)より 1967年
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