いわさきちひろ ひまわりとあかちゃん 1971年
子どもを描き続けた、その理由。人々が愛し続ける作品、その心。
「ちひろが子どもの姿を描き続けたのは、子どもが『平和』のシンボルに他ならないからだと私は思う。人々がちひろの作品を今日もなお愛さずにはおかぬのもまさにその心であろう。」と、ちひろ美術館の初代館長で劇作家の飯沢匡(1909~1994)は晩年に語りました。
本展では、ちひろが生涯描き続けたテーマである「子ども」に着目して、絵本や作品に込められた想いや背景を紹介します。ちひろの描いたさまざまな子どもの姿を通して、あらためて平和の意味について考える機会となれば幸いです。

いわさきちひろ 赤とんぼと小鳥と少女 1965年
展覧会の見どころ
①子ども、花、鳩……平和の象徴
みなさんは、平和と聞いてどのような図を思い浮かべますか。ちひろの作品には子どもがたくさん登場し、ほかにも、花、鳩、虹など、平和の象徴ともいえる題材が描かれています。ことばではなく、絵によって、平和はどのようにあらわすことができるでしょうか。

【初展示】いわさきちひろ 大きな虹と子どもたちと働く人々 1960年代前半

いわさきちひろ 鳩と少女 1965年
②国と、時代を越えて……ちひろの描いた子どもたち
戦場の子ども、遊んでいる子ども、キーウの子ども、近所の子ども、幼稚園の子ども、よちよちあるきのあかちゃん。ちひろは、さまざまな状況や場所、年齢の子どもたちを描いてきました。「子どもの心はどこの国でも同じ」と語ったちひろの子どもたちをご覧ください。

いわさきちひろ 戦火のなかの少女『戦火のなかの子どもたち』(岩崎書店)より 1972年

いわさきちひろ チューリップとあかちゃん 1971年

いわさきちひろ キーウの主婦たち 1963年
③ともだちになること。「平和」をあらためてかんがえる。
『となりにきたこ』(至光社)は、隣家に引っ越してきた男の子と、少しずつ友だちになっていく女の子を描いた、ちひろの絵本です。世界各地で戦争が絶えない今、大人たちは子どもたちから、なかよくなることについて学び、「平和」を考えることが求められているのではないでしょうか。

いわさきちひろ 引越しのトラックを見つめる少女『となりにきたこ』(至光社)より 1970年
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