「ちひろ美術館セレクション 2010→2021 日本の絵本展」出展絵本のご紹介⑭

『ぼくのこえがきこえますか』

田島征三・作 童心社 2012年刊

田島も呼びかけ人のひとりとなり、3ヵ国の画家の協力で実現した「日・中・韓平和絵本」シリーズの1冊。戦争に行った“ぼく”は、敵に鉄砲を撃ち、自らも敵の砲弾を受け、体が飛び散ります。魂となった“ぼく”は、人々の怒りや、憎しみや、悲しみを感じて、戦争の理不尽さを語りかけます。抽象的な形や激しい筆致で、奪われた尊い命や、悲しみを伝えています。

ちひろ美術館・東京にて開催中の「ちひろ美術館セレクション 2010→2021 日本の絵本展」。2010年代以後を象徴する日本の絵本30冊が一堂に会する本展にあわせて、出展絵本を会期中毎週ご紹介していきます(作家五十音順)。展覧会とあわせて、ご覧ください。

◆2023年10月7日(土)~2024年1月14日(日)
ちひろ美術館セレクション 2010→2021 日本の絵本展
いわさきちひろ やさしさと美しさと