[表紙の作品]いわさきちひろ 鳩と少女 1965年

そっと、両手の上に白い鳩をのせた少女。大切なものを包み込むかのように、鳩の体を小さな手で支えています。本作品は、ちひろが12年間表紙絵を手がけた、月刊誌「子どものしあわせ」のための作品です。当時はまだ2色刷りで表紙が印刷されており、肌と花のみに水彩絵の具で色をつけています。

鳩は、平和の象徴として西洋では古代神話から登場しますが、近代では1949年にパリで開催された世界平和会議のために、ピカソが鳩の絵を描いています。ちひろは、ポッコという白い鳩を1960年ごろから飼っていました。少女の絵からは小さきものへのあたたかなまなざしが感じられます。