いわさきちひろ
福井県武生(現・越前市)に生まれ東京で育つ。藤原行成流の書を学び、絵は岡田三郎助、中谷泰、丸木俊に師事。第二次世界大戦後、紙芝居や教科書、絵雑誌、絵本など子どもの本を中心に画家として活躍。生涯にわたって子どもや花を描き続けた。1974年没、享年55。現存する作品は約9600点。
2024年はいわさきちひろの没後50年。
半世紀のときを超えて、ちひろの絵が語りかけてくるものとは……?
「あそび」「自然」「平和」の3つのテーマから、
現代科学の視点も交えて、
ちひろの絵を読み解きます。
子どもも大人も見るだけでなく参加したくなる、
今までにないちひろの展覧会です。
2024年はいわさきちひろの没後50年。
半世紀のときを超えて、ちひろの絵が語りかけてくるものとは……?
「あそび」「自然」「平和」の3つのテーマから、
現代科学の視点も交えて、
ちひろの絵を読み解きます。
子どもも大人も見るだけでなく参加したくなる、
今までにないちひろの展覧会です。
福井県武生(現・越前市)に生まれ東京で育つ。藤原行成流の書を学び、絵は岡田三郎助、中谷泰、丸木俊に師事。第二次世界大戦後、紙芝居や教科書、絵雑誌、絵本など子どもの本を中心に画家として活躍。生涯にわたって子どもや花を描き続けた。1974年没、享年55。現存する作品は約9600点。
インタラクティブな作品制作を軸に、展覧会の展示構成、空間演出、映像コンテンツの企画制作など幅広く活動する。さまざまな手法やメディアを使って、創造的な学びや発見のある体験づくりに取り組む。2018年、「いわさきちひろ生誕100年『Life展』あそぶ plaplax」をちひろ美術館で開催。
plaplax.com
無垢な子どもたち、美しい自然、平和への願い。
これらは、ちひろさんが生涯を通して描いたテーマです。
没後50年にあたる1年間、改めてこのテーマと向き合おうとしたとき、<科学の目>を通してみることを考えました。とはいえ難しい知識や情報を駆使するわけではありません。目の前のものの”ありのまま”をよく見て受け止め、そこから出発する。科学の目は、特別な人が難しいことを考えるためのものではなく、だれもが見慣れた風景を、新たな発見にあふれた豊かな世界に変化させるまなざしだと思ったのです。本来子どもたちは、そんな風に世界を見つめているかもしれません。
会場で作品を見たり触れたり、体を動かしたり。子どもも大人も「わあ!これはなんだ?」とわいわいいっしょになって進んでいく。そんな展覧会のあり方を目指しました。
2011年9月よりデザインスタジオSWIMMINGを設立し活動。グラフィックデザインの姿勢を基軸に、印刷物/映像/展覧会など視覚伝達を中心とした領域を柔軟につなぎながら、仕事の規模を問わず、文化と経済の両輪でデザインの活動に取り組んでいる。デザインの仕事は、自分が知らない世界や事象と向き合う機会となることや、人や社会とつながる行為となること、また世界のとらえ方や構造を発見し関与することができるものであり、その可能性に大きな魅力を感じている。
swimmingdesign.com
いわさきさんの絵は、本や印刷物という形態で生活のなかにいっしょにいます。私たちが暮らしている日常と、いわさきさんの世界とが溶け合う境界に興味を持ちました。
私たちの生きる時間のなかに、いわさきさんの世界がくっつくとき、そこに生まれる感覚を「豊かさ」ということばでいうような気がしています。
今回、私がポスターやチラシのグラフィックデザインで取り組もうとしていることは、いわさきさんの世界と私たちの世界とが重なる、モノや空間としてのグラフィックイメージです。
絵というものは平面の存在ではありますが、実は実体を持ったモノや空間とともに在るものです。絵が、私たちの生きる世界と重なるものになる状態をデザインしようと試みます。そして、その見方を展覧会場のグラフィックにも溶け入るようにデザインできないものかと想像しています。
いわさきちひろの絵のなかの子どもたちは、なんでもあそびにしています。ぬいぐるみを友だちにする子、雨の日に水たまりであそぶ子、そうじまであそびとして楽しんでいる子もいます。子どもはあそびながら、世界を探索し、知識を獲得していきます。本展では、あそぶ子どもたちを描いたちひろの絵を発達心理学の視点から読み解くと同時に、美術館で絵を見ることをあそびにします。絵を見るための遊具や、体全体を使ってちひろの絵のなかに入る作品なども登場します。のびのびとちひろの世界を楽しみながら、子どもの今と未来について考える展覧会です。
いわさきちひろが東京・下石神井で暮らし、絵を描いていた50年以上前、日本は高度成長期のまっただなかでした。開発の名のもと、野や森は人工林や工場用地などに変えられ、川や水辺はコンクリートで固められ、それまで見られた草花や生きものも減っていきました。ちひろは、「私は私の絵本のなかで、いまの日本から失われたいろいろなやさしさや、美しさを描こうと思っています」と語っていますが、そこには、身近な自然が失われていくことへの危惧も含まれていたのかもしれません。ちひろが亡くなってから50年が経ち、多くの生きものが日々地球から消えつつあります。ちひろの絵を通して、人間以外のいろいろな「いのち」となかよく生きるにはどうしたらよいか、考えます。
大人1,200円、18歳以下・高校生以下無料
詳細はこちら
〒177-0042 東京都練馬区下石神井4-7-2
TEL:03-3995-0612 / テレフォンガイド:03-3995-3001
FAX:03-3995-0680
お車でお越しの際は、美術館駐車場(乗用車3台・身障者用1台)をご利用ください。※満車の場合は、千川通りパーキングメーター区域や近隣のコインパーキング等への駐車にご協力ください。
大人1,200円、18歳以下・高校生以下無料
詳細はこちら
〒399-8501 長野県北安曇郡松川村西原3358-24
TEL:0261-62-0772 / FAX:0261-62-0774
JR大糸線「信濃松川」駅より約2.5km(タクシー5分、レンタサイクル15分、徒歩30分)
長野自動車道「安曇野」I.C.より約30分
※駐車台数 150台(第1・2駐車場合計) 大型バス 8台(第1駐車場) 身障者用 4台
大人にとっては仕事が生活の中心ですが、子どもにとって生活の中心はあそびです。心理学では、子どもはあそびを楽しむことで毎日を元気に過ごすことができ、大人になる準備をしていると考えられています。また、子どもは、どんなつまらないことも、あそびにして楽しむことができます。いわさきちひろの絵は、このような子どものあそびの本質をしっかりととらえています。なにより、子どもの視点からあそびを描いているところがちひろのすばらしさです。本企画では、このようなちひろの絵を、みなさまにあそびながら見ていただきたいと思っています。