エリック・カールさんを偲んで

5月に亡くなった『はらぺこあおむし』などの絵本で知られるエリック・カールさん。
カールさんを偲んで、安曇野ちひろ美術館では、現在こちらの作品を展示しています。絵本『できるかな?あたまからつまさきまで』(偕成社、1997年)は、さまざまな動物たちの動きをまねて、身体を動かしながら楽しむ絵本です。こちらの作品は、絵本の習作。左上に、直筆メッセージとサインが書かれています。

生前幾度も来日し、ちひろ美術館(東京・安曇野)にも足を運んでくださったカールさんは、絵本原画を美術作品として位置づけたいという当館のコンセプトに共感し、1985年にちひろ美術館コレクションの第1号となる作品を寄贈してくださいました。

9/11(土)から始まる秋の展覧会では、カールさんへの追悼の思いを込めて、現在当館に所蔵されている約20点の作品を展示予定です。また、カールさんが手がけた絵本は、館内・絵本の部屋のほか、ミュージアムショップでもグッズとあわせてご覧いただけます。

世界中の子どもたちが喜ぶ工夫にあふれたカールさんの絵本。これから生まれてくる次の世代、そのまた次の世代まで、魅力を伝えていきたい作品の数々です。

エリック・カール 『できるかな?あたまからつまさきまで』(偕成社)習作 1996年