「いわさきちひろ やさしさと美しさと」作品のご紹介②
ちひろ美術館・東京で開催中の展覧会「いわさきちひろ やさしさと美しさと」から、ひとつ作品をご紹介します。
横を向いている女の子は、手元のあやとりに夢中のようです。そのまわりに、鉛筆のやわらかな線と、うすい色彩で、黄色やオレンジ色に色をかえた葉っぱや、赤い木の実が、まるで彼女をそっと取り囲むように描かれています。少女の身に着けている服には色がつけられていませんが、濃い紫色の蝶結びのリボンが、目をひきます。
カレンダーのために描かれたこの作品を見ていると、昔、ひとりであやとりを無心でしていた時間に戻った気持ちになります。ちひろも、子どもや草花を描いているときに、自分の少女時代と重ねながら筆をはこんでいたのかもしれません。
◆開催中の展覧会(~2024/1/14)
いわさきちひろ やさしさと美しさと
ちひろ美術館セレクション 2010→2021 日本の絵本展
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