初山滋 はるのはこび 1962年(ちひろ美術館寄託)

春の展覧会のご紹介①

ちひろ美術館・東京は、現在、館内整備のため冬期休館中(~3/17(金))ですが、3/18(土)から始まる春の展覧会の準備は着々と進んでいます。
今回は、春の企画展「没後50年 初山滋展 見果てぬ夢」をご紹介しましょう。

初山滋 はるのはこび 1962年(ちひろ美術館寄託)

初山滋 はるのはこび 1962年(ちひろ美術館寄託)

光と、水と、虹と、鳥と……
きらめく夢の世界に遊ぶ

初山滋(1897-1973)は、21歳のときに児童文芸誌「おとぎの世界」で注目を集めて以来、大正から昭和にかけての50年余りに渡り、“童画”の世界に欠かせない画家として活躍しました。幼いころから体に染みついた江戸の装飾美に、西欧のモダンな感覚を巧みに融合させ、美意識の赴くまま自由な表現を展開したその絵は、没後50年を経た今も新しさを失わず、みずみずしい感覚にあふれています。1930年代後半からは自画自刻自摺の木版画も数多く手がけ、ここにも独創的な世界を見ることができます。
本展では、初山滋の人生を追いながら、童画や木版画のほか、漫画や装丁画、絵本の原画なども展示します。流麗な線と明澄な色彩でつむがれた、きらめくような夢幻の世界をご覧ください。

また、本展の開催にあわせて、図録『初山滋 見果てぬ夢』も、3月に発売予定です。
こちらもどうぞお楽しみに。

没後50年 初山滋展 見果てぬ夢
会期:2023年3月18日(土)~6月18日(日)
同時開催:ちひろ 光の彩(彩)

初山滋 「なんなん菜の花」  1932年(個人蔵)

初山滋 「なんなん菜の花」  1932年(個人蔵)