ちひろ 子どもは平和のシンボル 見どころ紹介①
平和のシンボルとしての鳩🕊

ちひろ美術館・東京で開催中の「ちひろ 子どもは平和のシンボル」。
その見どころを、何回かにわけて紹介していきます。

みなさんは、平和のシンボルと聞いて、どのような図や絵を思い浮かべますか?
ピースマーク、折り鶴、花……。いろいろなものが頭に浮かんだことでしょう。長崎での平和祈念式典で放たれる鳩を思い出される方もいるかと思いますが、鳩も平和のシンボルとして描かれることが多いものです。元々は旧約聖書のなかのノアの方舟のエピソードで、鳩が神と人間の和解の象徴として登場したことを起源としますが、近代では画家のピカソが、1949年パリで開催された平和擁護世界大会のポスターに鳩を描いたことにより、平和のシンボルとしての鳩のイメージは広く人々に伝わりました。

ちひろも、鳩と子どもをいっしょに描いた作品をいくつかのこしています。

いわさきちひろ 鳩と少年 1965年

いわさきちひろ 鳩と少女 1965年

この2点の作品は、いずれも雑誌「子どものしあわせ」の表紙のために描かれたものです。女の子、男の子が両手で大事そうに、白い鳩を手の上にのせています。ちひろの描く子どもたちには、彼女がもつ、子どもたちへの愛と平和への想いが現れていますが、ここでは、鳩に対する愛情も感じられます。実は、作品を描いた1965年ころ、ちひろのアルバムには飼っていた鳩の写真が何枚ものこされていました。

ポッコ 東京 上井草の自宅にて 1963年(推定)

ポッコと名付けられたこの白い鳩は、そのうつくしい姿とつぶらな目で、格好のモデルとなったことでしょう。

今回初展示となる、インクで描かれた小さい作品も、1965年に、教育雑誌のために描かれました。

いわさきちひろ 鳩を抱く男の子と女の子 1965年

ふたりの子どもがよりそって、鳩を抱き、見つめている姿には、大切ないのちをそっと守るあたたかさが感じられます。

「子どもの無垢なやわらかい心に、まず平和の尊さを知らせていきたい」と語ったちひろの願いを、私たちも伝えていきたいと思います。

🕊夏の展覧会:7/25(土)~10/25(日)
ちひろ 子どもは平和のシンボル
《同時開催》武田美穂展 絵本づくりはドキドキなのだ!