3/11(水)たかが床? されど床

突然ですが、この写真をご覧ください。
カメラを構えた女性が、やおらしゃがんで……。
いったい何を撮影していると思いますか?

答えは、「床」です。
彼女は、ちひろ美術館が床に塗っているワックス、
OSMO COLOR(オスモカラー)の輸入代理店の方です。
施工例のひとつとして、HP上でちひろ美術館をご紹介くださいました。
(http://www.osmocolor.jp/example/index.html)

たかがワックス、とあなどるなかれ。
床のワックスから揮発した溶剤が空気中に拡散し、
来館者や作品に悪影響を及ぼしてはならないという考えから、
ちひろ美術館では、メーカーから成分情報を取り寄せ、
安全性を確認した上でオスモカラーを採用しました。

オスモカラーは、自然の植物油をベースにした無公害塗料で、
対人・対動植物への安全性が確認され、
ISO14001、ISO9001の認定も受けています。
他社のワックスと比較しても溶剤の割合が少ない上に、
溶剤自体も精製度が高いものを使用しています。

ワックスの塗布は年一回のみ。
毎年2月の冬期休館中に、全館のナラ材の床をクリーニング後、
ワックスをかけ、3月から装い新たな床でお客様をお迎えしています。
みなさま、お気づきでしたでしょうか?

なお、東京館の床材には、ケンタッキー州のバーボン工場を解体したときの
リサイクル材「アンティーク・オーク」が使われています。
やや節目が多いものの、100年以上の年月を経て、
味わい深い色合いとなった個性的な木材です。

ご来館の際は、ぜひお足元にもご注目ください!

(施設担当:N)