乗り物の絵本

『よりみちエレベーター』
『よりみちエレベーター』
土屋富士夫・作/絵

出版社:徳間書店
出版年:2000年

5階に住むおばあちゃんにアイスクリームを届けに、ひでくんはエレベーターに乗ります。ところが、おばけが乗ってきてお墓に行ってしまったり、イルカがハワイまでお願いしたり、エレベーターは寄り道ばかり。青い空と輝く海、南の島の甘い香り……。エレベーターでハワイに寄り道できたら、なんて素敵でしょう。土屋のユーモアたっぷりの明るい絵が、わくわくする楽しい気分を盛りあげます。やっと5階に着き、アイスクリームを大急ぎでおばあちゃんに届けたひでくんは、とんぼがえりでエレベーターにかけこみます。さて、ひでくんは、よりみちエレベーターで、どこに行ったのでしょう?


『ゆうちゃんのみきさーしゃ』
『ゆうちゃんのみきさーしゃ』
村上祐子・作 片山健・絵

出版社:福音館書店
出版年:1968年

ゆうちゃんがお菓子の缶を転がして、上にコップをのせたら、なんとミキサー車になりました。ゆうちゃんとミキサー車は、秘密の森へ出かけ、はちみつ、卵、牛乳に果物、最後に雪をミキサー車のおなかにいっぱいつめこみます。これだけでもおいしそうですが、ごろごろまわしてできたのは、1000人で食べてもまだまだいっぱいのアイスクリーム!1968年の出版から45年余、読み継がれる絵本。子どもの頃、このアイスクリームが食べたいと思った人も多いのではないでしょうか。顔も手も服もアイスクリームだらけの子どもたちは、半ズボンにつりスカートで、懐かしく感じます。今も絵本画家として活躍する片山健が20代のころの作品です。


『赤い自転車』
『赤い自転車』
ディディエ・デュフレーヌ・文 ファブリス・テュリエ・絵 つじかおり・訳

出版社:パロル舎
出版年:1998年

ルイーズがひとめぼれした赤い自転車のぼくは、一緒に楽しい日々を過ごしますが、やがてルイーズが大きくなると、屋根裏部屋に片付けられ、とうとうある日がらくた市で売られてしまいました。ぼくの語り口は軽妙で、一体どうなってしまうの?と、小さな自転車の物語に引き込まれます。細い線に美しい彩色がされ、フランスの洗練されたおしゃれな雰囲気がただよう1冊。おしまいのページの「また楽しくくらしていける、それが一番大事なこと」というぼくの言葉が、心に響きます。


  • 『名馬キャリコ』 バージニア・リー・バートン・文/絵 せたていじ・訳 岩波書店 1969年
  • 『小さな乗合い馬車』 グレアム・グリーン・文 エドワード・アーディゾーニ・絵 阿川弘之・訳 文化出版局 1976年
  • 『くまくんのトロッコ』 ブライアン・ワイルドスミス・作/絵 らくだ出版 1976年
  • 『ルラルさんのじてんしゃ』 いとうひろし・作 ポプラ社 2002年
  • 『ノアのはこ船』 ピーター・スピアー・絵 松川真弓・訳 評論社 1986年
  • 『みどりの船』 クェンティン・ブレイク・作 千葉茂樹・訳 あかね書房 1998年
  • 『バルツとベッティーナの空とぶベッド』 エリカ・ブリュ―マン・イェクリン・文 ジャクリーヌ・ブラス・絵 森山恵美・訳 セーラー出版 1994年
  • 『エンソくんきしゃにのる』 スズキコージ・作 福音館書店 1990年
  • 『はしれきかんしゃ ちからあし』 小風さち・文 藍澤ミミ子・絵 福音館書店 2008年
  • 『がたんごとん がたんごとん』 安西水丸・作 福音館書店 2012年
  • 『栄光への大飛行』 アリス&マーティン・プロヴェンセン・作 今井祥智・訳 BL出版 2009年
  • 『ごろごろにゃーん』 長新太・作/画 福音館書店 1984年
  • 『ヘリコプターたち』 五味太郎・作 偕成社 1981年
  • 『かさもっておむかえ』 征矢清・作 長新太・絵 福音館書店 1977年
  • 『ガンピーさんのドライブ』 ジョン・バーニンガム・作 みつよしなつや・訳 ほるぷ出版 1978年
  • 『ずかん・じどうしゃ』 山本忠敬・作 福音館書店 1981年
  • 『ちいさいしょうぼうじどうしゃ』 ロイス・レンスキー・文/絵 わたなべしげお・訳 1970年
  • 『ろけっとこざる』 H.A.レイ・文/絵 光吉夏弥・訳 岩波書店 1956年
  • 『うちゅうひこうしになりたいな』 バイロン・バートン・作 ふじたちえ・訳 インターコミュニケーションズ 1998年