秋の絵本
『おおいそがしこいそがし』
ユン・クビョン・文 イ・テス・絵 小倉紀藏・黛まどか・訳
出版社:平凡社
出版年:2003年
マルの住んでいる韓国の山あいの村には、秋が一足早くやってきます。「里山に栗の実がぽんぽこおちるころ、マルは朝はやく栗ひろいに、しまりすとちょうせんりすは栗はこびに、おおいそがし、こいそがし」。リズムのよい言葉とともに、季節の移ろいと人や動物たちの冬にむけての営みが、イ・テスの細密画によって描かれています。稲刈りや干し柿づくりは日本の私たちにもなじみがありますが、とうがらしを干したり、キムチの甕(かめ)を庭に埋めたりは、韓国ならでは。日本と風習は異なりますが、懐かしい里の暮らしを堪能できる絵本。
『さつまのおいも』
中川ひろたか・文 村上康成・絵 村上康成・絵
出版社:童心社
出版年:1995年
秋は、焼きいもの季節。でも、そのおいもたちが土のなかでご飯を食べたり、歯を磨いたり、運動をしていたりすることはご存知ですか?ある日、子どもたちが青空のもと、いもほりにやってきて、うんしょ、とこしょと、おいもとつなひきが始まります。さて勝負の行方は・・・?結末がとても楽しく子どもたちが大喜びの絵本。鮮やかな色彩が魅力の村上康成ですが、この絵本でも赤紫のおいもの背景にオレンジ、黄色、赤茶色、そして秋空の青とそれぞれの色が効いています。
『シモンのおとしもの』
バーバラ・マクリントック・作 福本友美子・訳
出版社:あすなろ書房
出版年:2007年
アデールは、学校に弟のシモンを迎えに行きます。その帰り道、シモンはあきれるくらいいろいろなところで落し物をするのです!マフラー、てぶくろ、本、クレヨン……、とうとうシモンまでいなくなってしまいます。みんなが探してくれますが、落し物は見つかりません。でも、よーく見ると、あ、あんなところ、こんなところに!セーヌ川、リュクサンブール公園、ルーブル美術館などの名所をはじめ、古きよき時代のパリの街並みと人々の暮らしが、深まる秋の様子とともに丁寧に描かれています。
ちひろ この1冊
ちひろ 秋の画集
出版社:講談社
出版年:2010年
この秋、ちひろの季節の画集が刊行されます。その第一弾が『ちひろ 秋の画集』。
たわわに実る真っ赤な柿、秋の夕暮れのなか遊ぶ子どもたち、色づく木の葉……、
ちひろが秋という季節をすくいあげ、描いた作品の数々が掲載されています。
かぜ どこから ふくの ふゆ どこからくるの あき どこへいくの (いわさきちひろ1968年)
ところどころに添えられたちひろや息子の猛の言葉がアクセントとなり、詩画集を読むように楽しめる1冊です。
- 『あきかぜのおくりもの』 立原えりか・文 いわさきちひろ・絵 講談社 1987年
- 『ねぎぼうずのあさたろう その7』 飯野和好・作 福音館書店 2008年
- 『なぞなぞな~に あきのまき』 いまきみち・作 福音館書店 1990年
- 『14ひきのあきまつり』 いわむらかずお・作 童心社 1992年
- 『いちょうの実』 宮沢賢治・作 及川賢治・絵 三木商行 2008年
- 『やまなしもぎ』 平野直・再話 太田大八・画 福音館書店 1977年
- 『二ほんのかきのき』 熊谷元一・絵 福音館書店 1968年
- 『あたまにかきの木』 小沢忠・文 田島征三・絵 教育画劇 1998年
- 『もりのかくれんぼう』 末吉暁子・作 林明子・絵 偕成社 1978年
- 『おおきなおおきなおいも』 赤羽末吉・作/絵 福音館書店 1972年
- 『きんいろあらし』 カズコ・G・ストーン・作 福音館書店 1998年
- 『どんぐりぼうやのぼうけん』 エルサ・ベスコフ・作/絵 石井登志子・訳 童話館出版 1997年
- 『だんまりこおろぎ』 エリック・カール・作 くどうなおこ・訳 偕成社 1990年
- 『風さん』 ジビュレ・フォン・オルファース・作 秦理絵子・訳 平凡社 2003年
- 『にぐるまひいて』 ドナルド・ホール・文 バーバラ・クーニー・絵 もきかずこ・訳 ほるぷ出版 1980年
- 『いまはあき』 ロイス・レンスキー・作 さくまゆみこ・訳 あすなろ出版 2004年
- 『きんいろのとき』 アルビン・トレッセルト・文 ロジャー・デュボアザン・絵 えくにかおり・訳 ほるぷ出版 1999年
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