春の絵本
『はるかぜのホネホネさん』
にしむらあつこ・作
出版社:福音館書店
出版年:2007年
ホネホネさんは、郵便屋さん。春風にのって手紙を届けます。カワセミくんからトリオくんへはるかぜ祭りのお誘い、カラスのおばあさんからフクロウせんせいへ花粉症の診察のお願い、冬眠明けのヘビのニョロコさんには入学式の服の注文……、春はみんな大忙しです。
ほとんどがモノクロで描かれるなか、桜並木やはるかぜ祭りのきれいなピンクが映えます。
そして、ホネホネさんも、ガールフレンドのホネコさんからちゃーんと素敵な手紙をもらいました。
裏表紙のホネホネさんとホネコさん、とても楽しそう!うきうきする春の気分が伝わってくる1冊です。
『たろうのひっこし』
村山桂子・文 堀内誠一・絵
出版社:福音館書店
出版年:1985年
自分の部屋がほしいたろうは、お母さんからじゅうたんをもらいます。じゅうたんを広げたところが、自分の部屋です。
「まどがあるおへや」「おひさまがいっぱいあたるおへや」とねこのみーやや、あひるのがあこ、みんなのリクエストに応えて、たろうはじゅうたんを持ってそのたびにお引越し。最後にまみちゃんが、「みんなであそべるおへやがいいな」。
たろうが引っ越したのは、満開の桜の下でした。春は引越しの季節ですが、こんな風に身軽に引越しができたら素敵ですね。目の覚めるような黄色、青、赤といった色使いは、グラフィックデザイナーの堀内誠一ならではです。
『ロッタちゃんとじてんしゃ』
リンドグレーン・文 ヴィークランド・絵 やまむろしずか・訳
出版社:偕成社
出版年:1976年
5歳の誕生日に自転車をもらえなかったロッタちゃんは、ひみつ(・・・)に自転車をかっぱらうことにします。でも、小さいロッタちゃんがかっぱらったのは、大きな大人用の自転車。いったい、無事に乗れるの?ロッタちゃんの誕生日はどうなってしまうの?とはらはらしながらページをめくると、白い花が満開の木でのブランコ、玄関先のチューリップ、すすはらいのおじさんの胸ポケットの水仙、画面いっぱいに舞うピンクの花びら……、スウェーデンの美しい春が描かれています。
スウェーデンを代表する児童文学作家リンドグレーンといえば、ヴィークランドというくらい、多くのリンドグレーン作品の挿絵を手がけたイロン・ヴィークランドが描く元気なロッタちゃんは、生命力あふれる春そのもののようです。
- 『春のうたがきこえる』 市川里美・作 偕成社 1978年
- 『春のわかれ』 槇佐知子・文 赤羽末吉・絵 偕成社 1979年
- 『仔牛の春』 五味太郎・作 偕成社 1999年
- 『はるさんがきた』 越智のり子・作 出久根育・絵 すずき出版 2004年
- 『はるのやまはザワザワ』 村上康成・作 徳間書店 2001年
- 『おやゆびひめ』 アンデルセン・原作 立原えりか・文 いわさきちひろ・絵 講談社 2005年
- 『はるになったら』 シャーロット・ゾロウト・文 ガース・ウィリアムズ・絵 おびかゆうこ・訳 徳間書店 2003年
- 『はるがきた』 ロイス・レンスキー・作 さくまゆみこ・訳 あすなろ書房 2005年
- 『はるですよふくろうおばさん』 長新太・作 講談社 1977年
- 『14ひきのぴくにっく』 いわむらかずお・作 童心社 1986年
- 『わたしとあそんで』 マリー・ホール・エッツ・作 福音館書店 1982年
- 『ちょうちょのくに』 ジュビレ・フォン・オルファース・作 秦理絵子・訳 平凡社 2004年
- 『とん ことり』 筒井頼子・作 林明子・絵 福音館書店 1989年
SNS Menu