走る鳥

開催中の展覧会「ちひろ美術館コレクション 絵本の世界を飛び出して」では、絵本画家たちの自由な発想から生まれた造形が、展示室内の空間に展開されています。

エフゲーニー・ラチョフ 走る鳥 1965年

「走る鳥」は、エフゲーニー・ラチョフ(ロシア)の作品。ウクライナ民話の絵本『てぶくろ』(福音館書店)などで、日本でもよく知られている画家です。

エフゲーニー・ラチョフ ロシア民話「きつねとつる」より 1967年

ラチョフは、シベリアで野生動物に親しんで育ち、その形や動きを熟知していました。「林のなかを歩くのが好きで、枝や根を眺めていると自然に動物の形が見えてくる」と語り、この鳥も林で拾った木に手を加えてつくられました。

林を歩き、枝を持ち帰って創作に向かう、一連のラチョフの姿を想像すると、画家の人柄がより身近に感じられるかもしれません。

本展では、ラチョフのほか、クヴィエタ・パツォウスカー(チェコ)、ユゼフ・ヴィルコン(ポーランド)、荒井良二(日本)、ビンバ・ランドマン(イタリア)の、個性的な5人の作品を紹介しています。

ちひろ美術館・東京 展示室2

展覧会の詳細はこちらをご覧ください。
https://chihiro.jp/tokyo/exhibitions/34688/

(K.R.)