瀬川康男展 おうちでギャラリートーク 5「植物写生」
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没後10年 瀬川康男 坦雲亭日乗-絵と物語の間(あわい)
おうちでギャラリートーク 5「植物写生」
1960年代、『ふしぎなたけのこ』『いないいないばあ』など数々の絵本を発表した瀬川康男は、絵本界で注目を集め、多忙を極めました。
1977年、仕事に追われる生活からはなれ、群馬県の北軽井沢に居を移して植物写生に没頭します。この時期から小さな黒いノートに植物スケッチのほか、日々の出来事や詩句などを書き留めました。この記録は日記「坦雲亭日乗」へとつながっていきます。
4年後の1981年夏、瀬川はノートに「植物写生を休む」と書きます。
植物の形の完璧な美しさに触れ、「写生じゃ、追いつかない」と悟った瀬川は、その後、写生を通してとらえたものを、タブロー(一枚絵)に表現します。
北軽井沢での時間は、坦雲亭での制作へと結実していきました。
「自分が画家としてどこまでできるのか、どこへ向かうのかを追究していく」と語った瀬川康男。自然の形と向き合う時間は、自身の心と向き合う時間だったのかもしれません。
◆展覧会の詳細はこちら
没後10年 瀬川康男 坦雲亭日乗-絵と物語の間(あわい)
(K.R.)
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