展覧会紹介「ちひろ・花に映るもの」

現在、ちひろ美術館・東京の展示室3・4では、「ちひろ・花に映るもの」を開催中です。

展覧会「ちひろ・花に映るもの」では、ちひろがバラを描いた作品の数々もご覧いただけます。
ちひろは自宅のテラスに、深紅と白の蔓バラがからむ棚をつくり、庭ではピンクとクリーム色のバラを育てていました。

「バラ棚の下」1971年 春

丹念に手入れをして愛でながら、イメージをふくらませていたのでしょう。花の色や咲き方、角度、大きさ、配置など、バリエーションに富んだ表現でバラの花を描きました。

バラと少女 1966年

雑誌の表紙絵や絵雑誌のほか、音楽を絵本化した『ふたりのぶとうかい』では曲調が盛り上がる場面に、広島で被爆した子どもたちの詩や作文に絵を描いた『わたしがちいさかったときに』では最後の頁にバラを登場させています。

バラのなかで踊るふたり『ふたりのぶとうかい』(講談社)より 1968年

「ちちをかえせ ははをかえせ」『わたしがちいさかったときに』(童心社)より 1967年

ちひろの多彩な表現をご覧ください。(E.S.)

*これらの作品は、展示室4にて「ピエゾグラフ」(高精細な再現作品)で紹介しています。