<企画展>―Paper Talks紙のおしゃべり―クヴィエタ・パツォウスカー展
パツォウスカーの名前を聞いたことのある方はどれだけいらっしゃるでしょうか?
現在、ちひろ美術館・東京では、日本にも世界にもファンのいるクヴィエタ・パツォウスカーの絵本原画を中心にした企画展を開催しています。
チェコに生まれ、現在85歳の彼女は、第二次世界大戦中にユダヤ人の父を強制収容所で失い、自らも学校に通えないなど苦しい体験をします。
しかし、そのなかで彼女を支え続けたのは子ども時代の音楽や本などに囲まれた楽しい思い出。小さい時から、ものづくりが大好きだった彼女の絵本は楽しいエネルギーにあふれています。
例えばこの、Flying (1995年)
絵も文もパツォウスカー本人が手がけています。
魅力的でちょっとかわった登場人物が次々に空を飛ぶ、というシンプルかつ遊び心にあふれたストーリー。白の背景を中心に、パツォウスカー特有の原色での配色とユーモラスな動物の造形がひかります。
こちらは、近年の作品。
おなじみの古典童話『シンデレラ』も彼女の手にかかると、都会的でカッコいい!
コラージュは彼女のお得意分野ですが、黒と赤のコントラストやマーカーでの力強い線など、勢いが感じられます。
今回は絵本原画が中心ですが、立体作品も見逃せません。
こちらは、「まわるおしゃべり」のための模型。
実際の作品がどのような大きさかは見てのお楽しみ。
紙のおしゃべり、という彼女が選んだ展示タイトルが示すとおり、こちらのペーパースカルプチャー(紙の彫刻)は、生きているよう?
3/29には、子どもワークショップ「紙の町をつくろう」も開催されます。
もし、こちらをご覧のあなたが小学生だったら・・・紙の魅力に挑戦してはいかがでしょうか?(事前申し込み制)
パツォウスカーの絵本の魅力を、見てさわってあじわってください。
(M.M.)
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