アセビが花を咲かせました

臨時休館中のちひろ美術館・東京で、庭の草木は季節の移り変わりを告げています。

第4展示室へ向かう窓からみられるアセビ(別名アシビ、アセボ)が花を咲かせました。茎や葉が有毒のため、馬が食べると酔ったようになるといわれることから和名で「馬酔木」と書きます。

俳句雑誌「馬酔木」を思い起す方もいらっしゃるかもしれません。水原秋桜子が雑詠選を行っていた俳句雑誌を、自ら主宰する際にこの名に改題しました。

秋桜子は、
来しかたや馬酔木咲く野の日のひかり
と詠んだほか、多くの俳人が春の季題にしています。

また、万葉集には、
いけみずに がげさへみえて さきにほふ 
あしびのはなを そでにこきれな 
(大伴家持)
など、10首の歌が詠まれています。

(K.R.)

※ちひろ美術館・東京は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年3月4日(水)から3月15日(日)まで臨時休館中です。