学芸員による「あれ これ いのち」展 つぶやき

422日(月)の休館日に、現在開催中の展覧会「いわさきちひろ ぼつご 50 ねん こどものみなさまへ あれ これ いのち」の作品の一部の入れ替えを行いました。

原画で出展しているものをピエゾグラフに替えたり、ピエゾグラフで出展しているものを原画に替えたりして、作品の保存のために、見えないところで工夫をしています。(ピエゾグラフについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください)

1点だけ、作品自体を替えました。同じ「すみれ」を題材にした作品ですが、今まで展示されていたのが「すみれのなかの子どもたち」。

すみれのなかの子どもたち  1972年

そして、今日から展示しているのが 山里のすみれ。

山里のすみれ 1972年

みなさんはどちらが好きでしょう。

両方とも1972年に描かれ、教科書の表紙に使われた作品です。前者は装飾的に花が全画面に散らされており、後者はすみれの茎まで描かれており、表現がすこし異なります。

展示室2の「あれ これ むらさき」のなかで、むらさき色の花のひとつとてしてご紹介していますが、実は今回の展覧会には、すみれが他の展示室にも咲いています。ぜひ探してみてください。

さらに、美術館の中庭にある「共生の庭」には、白い色ですが、よく見ると紫の色が感じられる、ツボスミレも咲きました。本展の企画協力をして下さっている、鷲谷いづみ氏が、今年の春に、他のフキやワラビなどともに一緒に植えて下さったものです。

共生の庭に咲くツボスミレ

 よろしければ、展覧会会期中に、さまざまなすみれたちに会いにいらして下さると、嬉しいです。