ちひろの歩み―童画から絵本へ—

童画から絵本への子どもの本の大きな転換期に、日本の絵本に新たな道を開いたいわさきちひろの画業を紹介する展覧会を、ちひろ美術館・東京で開催中です。

いわさきちひろは、第二次世界大戦後の1940年代後半から、児童雑誌や童話集、紙芝居などに絵を描くようになり、次第に子どもの本の画家として注目されるようになりました。当時子どものための絵は「童画」と呼ばれ、ちひろも自然と「童画家」と呼ばれるようになったといいます。
ちひろが最初の絵本『ひとりでできるよ』(福音書店)を描いた1950年代後半から、日本でも一冊の絵本をひとりの画家が描く「絵本」が、画家たちの新たな表現の舞台として注目されるようになりました。日本の絵本が隆盛期を迎えた1960年代半ばからは、ちひろの仕事の中心も絵本へと移り、絵本でしかできないことを求めて晩年まで挑戦を続けました。
各年代の代表的な作品とともに、ちひろの画家としての歩みをたどる本展へぜひお運びください。(K.R.)

2021年10月2日(土)~2022年1月16日(日)
ちひろの歩み―童画から絵本へ—
同時開催:
ピエゾグラフによる わたしの好きなちひろ展
詳細はこちら
https://chihiro.jp/tokyo/exhibitions/