展覧会紹介「ちひろ 子ども百景」
ちひろ美術館・東京の展示室3・4では、展覧会「ちひろ 子ども百景」を開催中です。本展では、夏にぴったりの絵本『ぽちのきたうみ』の原画をご覧いただけます。
至光社の「感じる絵本」シリーズの6冊目として、いわさきちひろが手がけた絵本『ぽちのきたうみ』。主人公の女の子・ちいちゃんは、夏休みにおばあちゃんの家に遊びに行きますが、留守番で残してきた小犬・ぽちのことを思い、楽しみにしていた海にも入らず小犬に手紙を書きます……。
この絵本をつくるための旅先に連れていけなかった自らの愛犬チロのことを思いながら、ちいちゃんに自身の気持ちを重ね合わせて描いた『ぽちのきたうみ』。この絵本に、ちひろはこんなことばを残しています。
芝生のむこうに海の見える美しいところで、私はこの絵本を描きました。芝生のうえでは可愛い子犬が2匹、毎日じゃれあって遊んでいました。その子犬たちを眺めながら、またポチの絵を描きながら、私はときどき家にまっている14歳の白い老犬のことを思い出しておりました。
いわさきちひろ 1974年
絵本のための習作もあわせて展示されている本展では、絵本『ぽちのきたうみ』の世界を、より深くお楽しみいただけます。
◆開催中の展覧会(6/24~10/1)
谷内こうた展 風のゆくえ
ちひろ 子ども百景
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