![](https://chihiro.jp/wp-content/uploads/2020/03/41a1f18dc201db00e291680d5d015a0a-850x400.jpg)
瀬川康男展 おうちでギャラリートーク 2「絵巻平家物語」
臨時休館中のちひろ美術館・東京から、ご自宅でも展覧会をお楽しみいただける「おうちでギャラリートーク」をお届けしています。
没後10年 瀬川康男 坦雲亭日乗-絵と物語の間(あわい)
おうちでギャラリートーク 2「絵巻平家物語」
坦雲亭に移った翌年の1983年、瀬川のもとに絵本シリーズ『絵巻平家物語』の仕事が舞い込みます。文章を書いた作家・木下順二の強い意向もあり、瀬川は「木下先生の思いにも答えたいし、絵描きとしても、歴史のただなかに、真正面に挑んでいこう」と引き受けます。
![](https://chihiro.jp/wp-content/uploads/2019/12/932a724032cab650618dd5497149c87b-234x300.jpg)
瀬川康男 『絵巻平家物語(三)文覚』(ほるぷ出版)より 1986年 個人蔵
![](https://chihiro.jp/wp-content/uploads/2019/02/2c0156997f2a0f53507905b689163279-300x178.jpg)
瀬川康男 『絵巻平家物語(五)清盛』(ほるぷ出版)より 1987年 個人蔵
![瀬川康男 『絵巻平家物語(九)知盛』(ほるぷ出版)より 1990年 個人蔵](https://chihiro.jp/wp-content/uploads/2020/02/1_tomomori-300x175.jpg)
瀬川康男 『絵巻平家物語(九)知盛』(ほるぷ出版)より 1990年 個人蔵
丹念な取材と膨大な資料をもとに、自分自身に一切の妥協を許さず、取り組んだ仕事でした。「調べつくした後に今度は忘れないと絵にならない」と、知識を無意識のなかに沈み込ませるため、一日にスケッチブックを一冊描き潰しました。
![](https://chihiro.jp/wp-content/uploads/2020/03/82a856ee6ece1c486717908e9465efd2-300x199.jpg)
瀬川康男『絵巻平家物語 知盛』のためのスケッチ
知盛の母・二位尼が、幼い安徳帝を抱いて入水する場面
「(細密画を)いっぺんやってみないとあかんと思っているんですよ。どこまで細かくやれるか。それをやりつくしたところで、絵とは、どういうもんか考えられると思っているんですよ。」
瀬川康男 1979年
![](https://chihiro.jp/wp-content/uploads/2020/03/4954cc50f4e0b8a9bfe93aed2cfc0b7e-197x300.jpg)
瀬川康男 「坦雲亭日乗」より 1990年7月14日
かつて語ったこのことば通りに、50代のほぼすべての時間をかけ、重厚で高雅な現代絵巻の世界を描き出しました。『絵巻平家物語』は、坦雲亭での仕事を代表する重要な一群となったのです。
![](https://chihiro.jp/wp-content/uploads/2020/03/41a1f18dc201db00e291680d5d015a0a-300x187.jpg)
ちひろ美術館・東京 第2展示室
◆展覧会情報はこちら
没後10年 瀬川康男 坦雲亭日乗-絵と物語の間(あわい)
(K.R.)
※ちひろ美術館・東京は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2020年3月28日(土)、29日(日)を臨時休館といたしました。最新の情報は随時このHPでお知らせいたします。
SNS Menu