いわさきちひろ 焼け出された園児と先生『わたしがちいさかったときに』(童心社)より 1967年

絵本でつなぐ「へいわ」のメッセージ:「みんな なにも いいませんでした」

つみきをつんで
ようちえんで遊んでいると
げんばくが落ちて
てんじょうが落ちて
よっちゃんは死んだ
ぼくは
頭に
けがをした

己斐の山に
ようちえんの
先生と
にげて見ると
むこうの山は
燃えていた

みんな
なにも
いいませんでした

増西正雄 小学校六年生
*記載は詩を書いたときの学年。

ことば:『わたしがちいさかったときに』(童心社、1967年)より

いわさきちひろ 焼け出された園児と先生『わたしがちいさかったときに』(童心社)より 1967年

いわさきちひろ 焼け出された園児と先生『わたしがちいさかったときに』(童心社)より 1967年

―――――
◆絵本でつなぐ「へいわ」のメッセージ
戦後80年 ちひろと世界の絵本画家たち 絵本でつなぐ「へいわ」 の開催にあわせて、本展に寄せられた出品作家からのメッセージ、そして、広島で被爆した子どもたちのことばを、会期中、少しずつご紹介していきます。

◆開催中の展覧会:2025年7月26日(土)~10月26日(日)
戦後80年 ちひろと世界の絵本画家たち 絵本でつなぐ「へいわ」