9/21(月) ベトナム ツーヅー病院からのお客様

安曇野ちひろ美術館副館長の竹迫と、
「きょうされん」(旧称:共同作業所全国連絡会)の方の案内で、
ベトナム・ホーチミンにある、ツーヅー病院平和村の小児科のニイ先生と、
助産婦のチャンさんが来館されました。
ツーヅー病院は、ベトナム戦争中の枯れ葉剤の影響で
結合双生児として生まれたグエン・ドクさんが育った病院としても知られています。

これまで、ちひろ美術館とツーヅー病院の平和村とは、
ちひろのポストカードセットの売り上げの一部を義捐金として届けるなど、交流を重ねてきました。
現在、ツーヅー病院には、ちひろ美術館が寄贈したいわさきちひろの複製画が随所に飾られています。

ニイ先生とチャンさんは、慌しいスケジュールの合間を縫って、
ちひろの原画を是非見たいと、美術館に駆けつけてくれました。
ちょうど今、美術館では、ちひろの平和への願いを形にした画集、
『ちひろ いのちの画集』(講談社)の出版を記念した展覧会を開催しています。
2005年以降、毎年続けてきた交流の結果、昨年ついにベトナム語版が出版された
絵本『かあさんはおるす』と『戦火のなかの子どもたち』の原画も展示中です。
お二人とも、ひとつひとつの絵を細やかに、親しみ深くご覧になっている姿が印象に残りました。

ちひろが亡くなって、35年。
時を経て、ちひろの平和への願いは色褪せることなく、ベトナムの人々の心にもまっすぐに届いています。 (M.H)