マーチン&アリス・プロベンセン(アメリカ)『スティーヴンソンのおかしなふねのたび』より 1987年頃

マーチン&アリス・プロベンセン(アメリカ)『スティーヴンソンのおかしなふねのたび』より 1987年頃

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ちひろ美術館コレクション
波にゆられて舟の旅

美術館だより

ちひろ美術館コレクションのなかから舟の旅をテーマに作品を展示します。絵本画家が描く大きさもデザインもさまざまな舟とともに、舟が浮かぶ波の表現にも注目してご覧ください。

図1  タチヤーナ・マーヴリナ(ロシア)「空飛ぶ船」 1961年

図1  タチヤーナ・マーヴリナ(ロシア) 「空飛ぶ船」1961年

ロシア民話「空飛ぶ船」(図1)は、同じ名前だけれど能力の異なる、7人の兄弟の物語。王の望みを叶えるため、末息子と兄弟が隣国の王女を迎える場面です。マーヴリナは王女が乗る大きな船をのびやかな線で描き、さまざまな模様を使って場面を彩っています。

 

図2  イレーネ・サヴィーノ(ヴェネズエラ)『ひかりがうまれたとき』(新世研)より 1994年

図2  イレーネ・サヴィーノ(ヴェネズエラ)『ひかりがうまれたとき』(新世研)より 1994年

『ひかりがうまれたとき』はヴェネズエラのオリノコ河畔に暮らす、ワラオ族に伝わる物語です。世界は初め、暗闇に包まれていました。ワラオ族の娘は「光の主」から光を分けてもらうため、暗闇のなかひとりクリアラ(カヌー)を漕ぎだします(図2)。広大な熱帯雨林と大河、そこへ小さなカヌーを進める女性の勇敢な姿が印象的な作品です。

 

図3  初山滋 (日本) 『一寸法師』(普及社/ 誠文堂)より 1928年

図3  初山滋 (日本) 『一寸法師』(普及社/ 誠文堂)より 1928年

御伽草子の一編、「一寸法師」を初山滋が描いた作品です(図3)。お椀の舟に箸の櫂。都へ向かう一寸法師を、繊細な線で描いた波がいざないます。