谷川俊太郎・賢作クリスマスコンサート

寒空に吹く木枯らしに、冬の訪れを感じる12月12日(日)閉館後、
谷川俊太郎さん(詩人)と、谷川賢作さん(作/編曲 ピアノ)親子による
クリスマスコンサートを開催しました。

オープニングは賢作さんのピアノによる「white christmas」。
幻想的な音色に、俊太郎さんが詩「クリスマス」を朗読します。

中盤では、俊太郎さん作『もこ もこもこ』(絵・元永定正)や
『んぐまーま』(絵・大竹伸朗)といった絵本の朗読も行われました。

不思議な言葉の響きと、リズム感とユーモアにあふれる俊太郎さんの声音、
読むリズムに合わせた即興ピアノに、子どもが目をキラキラさせるのはもちろん、
笑いをこらえられず思わず吹き出す大人の姿もちらほら。
参加している全員がお二人のパフォーマンスに釘付けです。

お二人のコンサートで見逃せないのは音楽だけではありません。
「次は親子で歌合戦のコーナー!」
「ぼくのほうが上手いと思うんだけどなあ……」
親子ならではの歯切れのよいやりとりに、会場には笑い声が広がります。

終盤披露された組曲「家族の肖像」が始まると、
会場はシンと静まり、目を閉じてじっと聞き入る姿も見られました。

笑いあり感動ありの、詩と音楽によるコンサート。
クリスマス間近の夜の美術館に、じんわりとあたたかい時間が流れました。

谷川俊太郎さん、賢作さん、そして参加してくださった皆さん、
本当にありがとうございました。よいクリスマスを!
(A.I)

りすとクリスマスツリー 1969年