「手から手へ展」出展画家の絵本2
2013年8月4日(日)までちひろ美術館・東京にて「手から手へ展」開催中
『東北んめえもんのうた』
長谷川義史・作
出版社:佼成出版社
出版年:2012年
宮城、福島、岩手の「んめいもん」を楽しく紹介する東北の応援歌。牛タン、笹かま、あんぽがき、わんこそば……、つぎつぎとおいしいものが登場します。食べ物だけではなく、宮城は伊達政宗、福島の野口英世、岩手が宮沢賢治と、縁の有名人も大活躍。長谷川の大胆なタッチと色彩で、「んめいもん」も人物もユニークに描かれています。細かいところまで遊び心があふれ、長谷川の東北への思いがつまった1冊。
『あさになったのでまどをあけますよ』
荒井良二・作
出版社:偕成社
出版年:2011年
「あさになったのでまどをあけますよ」「だからぼくはここがすき」「やっぱりわたしはここがすき」とリズムよく繰り返されます。どこにいても、自分のいるところが一番、という気持ちになる絵本です。印象派の絵画を思わせるような、窓からの朝日に輝く景色が、画面いっぱいに広がっています。荒井の味のある手書きの文字も、画面を極力邪魔しない、左上に配され、色彩の美しさがより際立ちます。あなたの部屋からは、朝、窓を開けたらどんな風景が見えますか?
『月の貝』
名木田恵子・作 こみねゆら・絵
出版社:佼成出版社
出版年:2013年
津波に家を流され、母親や親しい人を亡くした少女えな。大嫌いな海ですが、ときどき、とても懐かしくなるのです。そんなとき、出会った少年に、えなは「月の貝」をもらいます。児童文学作家の名木田恵子の文章に、こみねゆらが丁寧に絵を描きました。深い海の色を思わせる群青や深緑の画面が続きますが、最後のページに描かれているのは、黄金色の光に包まれたえなの姿。悲しみを乗り越え、これから前に進んでいくであろうえなに、震災で大切な人を失った子どもたちが重なります。
- 『絵でみる広島の原爆』 那須正幹・文 西村繁男・絵 福音館書店 1995年
- 『そらのおっぱい』 スズキコージ・作 大畑いくの・絵 農山漁村文化協会 2008年
- 『魔笛』 ミヒャエル・ゾーヴァ・画 那須田淳・文 講談社 2002年
- 『へいわってどんなこと』 浜田桂子・作 童心社 2011年
- 『石のきもち』 村上康成・作 ひさかたチャイルド 2010年
- 『だんだんおかあさんになっていく』 おーなり由子・作 PHP研究所 2011年
- 『貝の子プチキュー』 茨木のり子・作 山内ふじ江・絵 福音館書店 2006年
- 『花じんま』 田島征三・再話/絵 福音館書店 2013年
- 『なつのいちにち』 はたこうしろう・作 偕成社 2004年
- 『ハルコネコ』 あおきひろえ・作 教育画劇 2009年
- 『となりのせきのますだくん』 武田美穂・作 ポプラ社 1991年
- 『うたうしじみ』 児島なおみ・著 偕成社 2005年
- 『おしいれのぼうけん』 古田足日・作 田畑精一・絵 童心社 1974年
- 『くっついた』 三浦太郎・作 こぐま社 2005年
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