「ちひろ 本を読む人 描く人」担当学芸員のつぶやき③
ああ、もう会期残りわずか!とつぶやきます。
11月9日(日)の展覧会最終日の後に残るのは、作品のない壁と、記憶と記録。
展示担当者としてはすこし寂しいのですが、11月10日(月)からは安曇野ちひろ美術館の冬期休館が始まります。
今回で担当学芸員のつぶやきも3回目。
ちひろが「本を読む人」を意外に多く描いているということを、みなさまは感じていただけたでしょうか。
(ぜひ1回目、2回目のつぶやきもチェックしてみてくださいね。)

いわさきちひろ 木の実の下で寝そべる男の子と本を広げる少女 1940年代後半
今回ご紹介するこちらの作品は、初展示作品。
果物のなる木のもと、本を片手にふたりの子どもはなにを語り合っているのでしょうか。
「本なんか読んでないでいっしょに遊ぼうよ」「そんなこといって。おもしろいのよ、この本。」とか?
食欲の秋、読書の秋を象徴するような作品で、色合いも深くてあたたかい感じがしますね。

いわさきちひろ 室内で遊ぶ子ども 1950年頃
同時期に描かれている、こちらの雑誌のための絵には、やはり男の子と女の子と本が描かれています。
作品のなかの本にも絵もあるようで、どのような内容なのか気になります。
本は、読む人と描く人と書く人をつなぎます。
本を読む人同士も、本を読む人と読まない人も、つなげます。
10月27日から11月9日は、読書週間。今年の標語は「こころとあたまの深呼吸。」とのこと。
秋深まるこの季節、読書を習慣にしてみませんか?
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