学芸員による「あれ これ いのち」展　見どころ紹介③

みなさんの好きな色は何色ですか？
現在開催中の展覧会「あれ これ いのち」のなかには、「あれ　これ　むらさき」と題された展示室があります。ここでは、ちひろが描いた紫色の作品を、６つの視点から紹介・展示しています。

展示室の命名と、この壁のデザインは、展覧会ディレクターを務めたplaplaxが手がけています。白い壁に配置された紫のシルエットは、ちひろの絵のなかに登場する紫色のものですが、それぞれどの作品かわかりますか？

ちひろは、このように語っています。「私のもっていたクレヨンは、みんなももいろが一ばんちいさくなっていた。ももいろの次は藤いろ、そして淡いみずいろ。」藤色は、うすい紫色です。実際、ちひろの描いた絵には、さまざまな紫色が登場します。例えば帽子だけでも、紫色の帽子がここにも、あそこにも。

いわさきちひろ　赤い胸あてズボンの少女　1971年

いわさきちひろ　うす紫の帽子の少女　1970年代前半

あれ？　この２つの展示作品は、『窓ぎわのトットちゃん』と『続　窓ぎわのトットちゃん』のなかにも登場しますね。展示室で、そして本のなかでも探してみてください。

◆2024年3月1日（金）～6月16日（日）
いわさきちひろ　ぼつご50ねん　こどものみなさまへ　あれ これ いのち