赤羽末吉 生誕110年・没後30年

2020年は、ちひろ美術館コレクション画家である赤羽末吉の生誕110年・没後30年にあたり、ちひろ美術館・東京のミュージアムショップでも新刊書を取り扱っています。

『絵本画家 赤羽末吉 スーホの草原にかける虹』赤羽茂乃・著 福音館書店
赤羽末吉の画業を波乱な人生をたどりながら解き明かす初の評伝です。50歳で絵本画家となったのちも表現を追究し続けた赤羽の姿が、身近に接した著者によって、その人となりとともにいきいきと伝わってきます。
赤羽末吉といわさきちひろ、そして、ちひろ美術館との関わりについてもふれられています。

『赤羽末吉 絵本への一本道』コロナブックス編集部・編 平凡社
美しく豊富な図版や資料から、赤羽の絵本制作の過程を垣間見ることができます。絵本が完成に至るまでに赤羽はスケッチを重ね、生活や民俗を丹念に調べ、自らも体感し、さらに表現に工夫をこらし、作品へと結実していることがわかります。
3人のご子息が語る「おやじさん」のほか、ちひろ美術館主任学芸員も文章を寄せています。

ちひろ美術館・東京でも、この初夏、赤羽末吉の展覧会を開催する予定でおりましたが、臨時休館に伴い、次年度へ延期となりました。
ちひろ美術館では、赤羽末吉の全遺作をご遺族から寄贈されて22年の間、調査を重ねてきました。本展では、これらの調査を踏まえ、赤羽の画業と人生に迫るべく準備を進めています。来年の開催にどうぞご期待ください。

静岡市美術館で、赤羽末吉の展覧会が予定されています。

◇静岡市美術館開館10周年記念
生誕110年・没後30年 絵本画家・赤羽末吉展
『スーホの白い馬』はこうして生まれた

2020年10月3日(土)〜11月29日(日)

(K.R.)