11/29(日)武田美穂さんのワークショップ「ともだちおばけをつくろう!」

ただいま開催中の「絵本はたのしい!武田美穂の絵本づくり展」の関連イベントとして、
武田美穂さんご本人を講師にお迎えして、小学生向けのワークショップを開催しました。
このワークショップは、『すみっこのおばけ』にでてくるような「ともだちおばけおばけをつくろう!」というもの。
29名の小学生が参加しました。

ワークショップは、武田さんによる絵本の読み聞かせからスタートしました。
「おばけの絵本のなかで、読んでもらいたいものに手をあげてね。『すみっこのおばけ』がいい人?」
つづけて『おばけとモモちゃん』『ぼくはおばけのおにいちゃん』『きょうはすてきなおばけの日!』と
武田さんが本を指すのにあわせて、子どもたちは次々に手をあげていきます。

「『きょうはすてきなおばけの日!』がいちばん多いですね。それでは、『ありんこぐんだん』を読みます!」
武田さんの思わぬフェイントに、会場は一気に笑いに包まれました。
『ありんこぐんだんわはははははは』では、絵本のせりふにあわせて
「わはははははは」とみんなで声をそろえて笑い、
最初は緊張ぎみだった子どもたちも、武田ワールドに引き込まれていきました。
つづけて『きょうはすてきなおばけの日!』の絵本を読んでもらったあとに、
いよいよ「ともだちおばけ」の制作です。

机の上には、カラフルな毛糸や綿、モール、色紙やシール、ボタン、羽根、レースにリボン……
さまざまな素材が並べられ、まるで手芸屋さんのよう。見ているだけで楽しい気分になります。
ほかにクレヨン、マジックやマーカー、のりやテープも用意されています。

最初に、おばけの体となる封筒―色紙や透明フィルムの封筒から好きなものを決め、
そのなかに詰めものをしたり、外側に素材を貼り付けたりして、立体的なおばけを作っていきます。
イメージが固まるまで、じっくり考えている子もいれば、どんどん手を動かして形にしていく子もいます。
子どもたちは次第に熱中し、色とりどりのおばけができあがっていきました。
最後に、自分の名前を書いたリボンのしっぽをつけて完成です。

完成すると武田さんに報告です。
武田さんがインタビュー形式で、子どもたちのおばけを紹介していきます。
「これはどんなおばけですか?」
「宝物を抱いているおばけ」
「季節を変えてくれるおばけ」
「自分をおしゃれにしてくれるおばけ」
ほかにも、「おそうじしてくれるおばけ」「花を出してくれるおばけ」「いろいろな所につれていってくれるおばけ」
など、ユニークなおばけが勢ぞろい。
黒いラシャ紙を貼った背景に、完成したおばけを貼り付けていきます。
みんなの共同作業で、夜空には色とりどりのおばけが飛び交い、
空の下にはカラフルな家並みのつづく町ができあがりました。
「ものづくりは、“ゴール”ではなく“過程”が大切」という武田美穂さん。
思いのままにものを作る楽しさを体感したワークショップでした。   (M・Y)