8/24 こどもワークショップ「くてくた人形」
造形作家オガサワラマサコさんを講師に迎え、
ちひろ美術館では初めての、針と糸を使ったワークショップを開催。
大きくなって着られなくなってしまった服を持参し、思い出のたくさんつまった布で、
自分だけの人形を作ろう!というワークショップです。
講師と参加する子どもたちの自己紹介をしてから、
まずは、各自に配られた道具と材料の確認。
針は1人1本だけ、使っていないときは
必ず針山のスポンジに戻しましょう、という講師の話を、
子どもたちは真剣な表情で聞いています。
針と糸に慣れていない子どもたちも多かったので、はじめの1時間は練習の時間。
会場にそろえた練習用の布と好きな色の糸を各自で選び、布に鉛筆で形を描きます。
針に糸を通す練習と玉どめの練習をしてから、「なみぬい」で袋を作り、
中に綿をつめて、「かがりぬい」でとじ、小さなクッションのようなものが完成。
次に、講師が人形のサンプルを見せ、どんな人形を作りたいか、それぞれが少し考えた後、
自分たちの持参した洋服を広げ、好きなところを好きな大きさに切って、人形づくり開始。
「人間でも、動物でも、何でもいいですよ」という講師の言葉に、
色々考えながら、切ったり、縫ったり。
ベビー服を持ってきた1年生の女の子に
「お母さん、赤ちゃんのときのお洋服大切にとっておいてくれたんだね」と声をかけながら、
5年前にはこの服を着ていた子が、自分で針と糸を使って人形を作っている、
と思うと、なんだか胸が温かくなります。
「ちょっと休憩しましょうか?」の声をかけても、
真剣に縫っている子どもたちは反応せず、結局全員が休憩をとらずに、
3時間の間、人形づくりに没頭しました。
「そろそろ、最後の飾り付けをして、できたお人形をみんなの前で発表しましょう」
という講師の呼びかけで、ワークショップも終盤。
ボタンや毛糸などで髪や目をつけたり、洋服を作ったり、最後の仕上げにとりかかります。
全員の人形がほぼ完成したところで、前に集まり、ひとりずつ、何を作ったのかみんなに発表。
女の子を作った子、ウサギを作った子、カエルを作った子……。
それぞれが自分の服を使って、模様も形も全く違う、
世界に一つだけの自分の人形を見せてくれました。
今回は参加者の半分くらいが1~2年生だったので、
針をうまく使えるのかな、と初めは心配でしたが、
できあがった人形たちを見て、子どもの力を信じて教えれば、
子どもたちは大人が想像する以上に何でもできるのだなぁ、と圧倒されたワークショップでした。(Y.K.)
SNS Menu