絵本でつなぐ「へいわ」のメッセージ:「せんそうはいやだ。たたかいはいやだ。ぼくはそう思う!」

ぼくが時々町へ出て行くと、よくお父さんお母さんに手をひかれてあるいている子供を見かけます。幸福そうに、楽しそうにあるいている子供、ぼくはそんなのを見ると、ありし日の父母のことを思いだします。やさしかった父母のすがたが、あらわれてくるように思います。…
ぼくは今は、おばあちゃんの家でそだっている。これもみんな、せんそうがあったためだ。広島市をやいたのも、せんそうのためだ! せんそうはいやだ。たたかいはいやだ。ぼくはそう思う!

中森敏夫 小学六年生(六歳)より、一部抜粋
*記載は作文を書いたときの学年。( )内は、原爆投下当時の年齢。

ことば:『1945年8月6日 あさ8時15分、わたしは』(童心社、2025年)より

いわさきちひろ 焼け跡を見つめる少年 『わたしがちいさかったときに』(童心社)より 1967年

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◆絵本でつなぐ「へいわ」のメッセージ
戦後80年 ちひろと世界の絵本画家たち 絵本でつなぐ「へいわ」 の開催にあわせて、本展に寄せられた出品作家からのメッセージ、そして、広島で被爆した子どもたちのことばを、会期中、少しずつご紹介していきます。

◆開催中の展覧会:2025年7月26日(土)~10月26日(日)
戦後80年 ちひろと世界の絵本画家たち 絵本でつなぐ「へいわ」