ヤヌシ・グラビャンスキ 『カヤのための詩』より 1969年
古くから人とともにくらし、身近な存在だったねこ。絵本や絵画のなかにもたくさん描かれてきました。本展ではコレクションのなかから、さまざまな技法やデザインで描かれた当館自慢のねこたちを紹介します。
ねこの表現
大の動物好きで、いろいろな動物の作品を作り出しているユゼフ・ヴィルコン。『ブラウンさんのネコ』に登場するねこは、長い尻尾や縞模様の体がパステルで描かれています。1本1本丁寧に描き込まれた線やパステルのふんわりした表現により、細くやわらかなねこの毛の手触りが感じられます。満月の夜に光る瞳、大地をつかむ爪、緊張感もただようこのねこの正体は……?
拾われてきたねこの日常を描いた、和田誠の『ねこのシジミ』。主人公のねこはニードルを使ったエッチングの簡潔な線と色鉛筆の補彩によって表現されています。ねこの成長を間近で見ていた飼い主ならではの視点により、育っていくねこのしぐさや重さの変化が伝わってくるようです。ほかにも、ねこが活躍する絵本や風景のなかにさりげなくねこが登場する作品も展示します。さまざまな魅力あふれるねこの作品をご覧ください。
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