[表紙の作品] いわさきちひろ 「木にぶら下がる少年とハイヒールの少女」1970年
 
隣に引っ越してきた男の子と仲良くなりたいのに意地を張ってしまう、少女の繊細な心の揺れ動きを軸に展開する絵本『となりにきたこ』のなかの一場面です。
ちひろは一度、この作品を鉛筆のモノトーンで完成させますが、新たな表現を目指して、パステルを用いてすべての場面を描き直しました。今回の「Life」展のコラボレーション作家plaplaxは、「貪欲に新しい技術を追い求め、探求しながらも、描くものの物語性や世界観を手放さず、そこに着地するまで何度でも描き直す。そんなちひろさんの表現者としての姿勢にとても共感を覚えます」と語っています。