[表紙の作品]いわさきちひろ 朝顔と3人の子どもたち 1970年頃

日に焼けた肌の三人の子どもたちと、水彩の淡い色彩によるピンク、水色、紫の朝顔が描かれています。子どもたちは服装だけでなく、視線の方向や手足の動き、麦わら帽子の使い方からも、それぞれの個性が伝わってくるようです。足元の濃い影は、余白の白を際立たせ、夏の強い日差しを想起させるとともに、子どもたちのいる空間に奥行きをあたえています。朝顔は現実より大きく、自由に尺度を変えており、特徴的な葉やつるを省略して花の部分だけを描いています。画面の枠で大胆に切り取られたピンクの花など、朝顔は余白に装飾的に配置され、季節を感じさせるモチーフとして画面を彩っています。