2009.5.13/[表紙の作品]いわさきちひろ「大きな時計をつくる子どもたち」 1956年 『みんなでしようよ』より

『みんなでしようよ』は、ちひろの2冊目の絵本です。みんなで花を育てたり、いもむしごろごろや工作をして遊んだりする子どもたちの日常をテーマにしています。
この絵本を描いた昭和31年当時、ちひろは5歳の息子の子育ての真っ最中でした。日々目にしている息子やその友達の姿、幼稚園のようすを思い浮かべながら描いたのでしょう。このころの作品は、子どもたちひとりひとりのしぐさや、服の模様までが丹念に描かれているのが特徴です。生活感あふれる子どもたちの姿には、現役のお母さんならではの視点が感じられます。