「世界中のこどもみんなに 平和と しあわせを」と願い、生涯にわたって子どもを描き続けた画家・いわさきちひろ(1918~1974)。美しく清らかな色彩に満ち、巧みな描写力に裏付けられたちひろの作品は、没後約半世紀を経た現在でも色あせることはありません。
そのやさしさにあふれた作品イメージの一方で、戦争を経験し、戦後の困難な時代に絵描きとして生きることを選んだちひろの人生は決して平坦なものではなく、ひとりの女性として力強く55年の生涯を駆け抜けました。
本展では、童画家として世に出たちひろが、次第に絵本画家として才能を開花させ、『あめのひのおるすばん』(1967年、至光社)などによって絵本の世界に新境地をもたらすに至る、その生涯と作品を、約120点の原画と豊富な資料によりご紹介します。
SNS Menu