ちひろ美術館が <カール賞 架け橋賞> を受賞しました

ちひろ美術館(東京・安曇野 館長:黒柳徹子)は、2019年カール賞(Carle Honors)の架け橋賞(Bridge)を受賞しました。日本の個人、団体が受賞するのは今回が初めてだそうです。

撮影:Johnny Wolf, 写真提供:The Eric Carle Museum of Picture Book Art 左から右へ:カール賞を受賞したちひろ美術館を代表し、常任顧問の松本猛、Melissa Sweet(メリッサ・スウィート)。エリック・カール、カール賞受賞者のDavid Saylor(デヴィッド・セイラー)、そしてKenny Garcia (ケニー・ガルシア)。ニューヨーク市において9月27日木曜日に行われた第14回カール賞授賞式にて。

◆カール賞とは……
今年で14回目を迎えるカール賞は、絵本『はらぺこあおむし』で知られる絵本画家エリック・カール(1929~)が設立したエリック・カール絵本美術館(アメリカ、マサチューセッツ州、アムハースト)が2006年から創設した賞です。毎年、レナード・S.マーカスを議長とした委員会により以下の4部門を設け、絵本を通して子どもの読書文化へ貢献があった者に賞が贈られます。

・アーティスト賞(Artist):絵本の分野において長年の功績が認められる者
・メンター賞(Mentor):絵本の芸術性を支える編集者、デザイナー、教育者
・エンジェル賞(Angel):絵本の展覧会や教育普及プログラムの実現に貢献した者
・架け橋賞(Bridge):絵本芸術をより広く伝えるために、他分野の仕事を通して、すばらしい方法を見出した者

過去には、故モーリス・センダック(2008年アーティスト賞)や、ボローニャ国際児童図書展(2018年架け橋賞)も受賞しています。

今年のカール賞についての詳細はこちら
https://www.carlemuseum.org/content/carle-honors-honorees-2019

本年、カール賞 架け橋賞に、ちひろ美術館が選ばれた理由として、絵本のイラストレーションを扱う美術館としての世界に先がける活動と、イラストレーションを大切にする世界の美術館に影響を与えたことが挙げられています。

授賞式は、2019年9月26日、午後4時より(現地時間)アメリカ、ニューヨーク市で開催されました(会場:Guastavino’s 住所:409 East 59th Street)。

撮影:Johnny Wolf, 写真提供:The Eric Carle Museum of Picture Book Art

撮影:Johnny Wolf, 写真提供:The Eric Carle Museum of Picture Book Art

撮影:Johnny Wolf, 写真提供:The Eric Carle Museum of Picture Book Art

授賞式には、ちひろ美術館常任顧問の松本猛(いわさきちひろの息子)が参加し、館長の黒柳徹子による受賞スピーチの映像が会場で上映されました。

撮影:Johnny Wolf, 写真提供:The Eric Carle Museum of Picture Book Art

撮影:Johnny Wolf, 写真提供:The Eric Carle Museum of Picture Book Art

ちひろ美術館は、世界ではじめての絵本の専門美術館として、1977 年に開館して以来、「世界中のこども みんなに 平和としあわせを」と願った画家・いわさきちひろの心を伝え、絵本のためのイラストレーションを人類の貴重な文化遺産のひとつと考え、絵本の芸術を通じて、世界の人たちと理解しあい、手を繋いでいくことを大切に活動してきました。

そのことを評価してくださってのこの度の授賞を、私たちは心から誇らしく、光栄に思い、これからも、みなさまとともに、充実した活動を行っていきたいと思います。

エリック・カール絵本美術館のみなさま、本当にありがとうございました。

(I.A.)